今回は
三軒茶屋駅から徒歩約2分
GEMSという雑居ビルの7階にある中華料理屋に行ってきた。
香辣里 (シャンラーリー)という店だ。
地下にらぁ麺ドゥエイタリアンの入っていてどのフロアも美味そうな店ばかりが軒を連ねる。
ここは町中華ではないが、町中華よりも歴史の古い中国料理のお店。店そのものはオープンして半年足らずの新規店だが、実は神田にある「味坊(あじぼう)」系列店であった事に後々気づく。
味坊のオーナーは黒竜江省出身らしく、モンゴル地区に近い中国東北料理を提供するお店だ。モンゴル料理の代表格と言えばラム肉料理だが、そんな味坊 系列店である 御徒町 羊香味坊(ヤンシャンアジボウ)には過去に一度だけ行った事があった事を思い出した。
ここは孤独のグルメでも紹介された有名店だが、やっぱり印象的だったのは大量のクミンがかかったラム肉のスペアリブとパクチーの入った炒飯だ。
羊香味坊の難点はスタッフ全員が中国人というところだ。味は抜群なのだが、接客の酷さは群を抜いている。でも、孤独のグルメで紹介されたこともあり、かなりの盛況ぶり。
まぁ日本人に媚びてない感じは本場の雰囲気を感じさせてくれるからマニアにとってはそれでも良いのかもしれない。
個人的見解としては町中華と比べてコスパは良くないのと日本中華の味に慣れた人向けではないのかもしれない。。
と、羊香味坊の話はさておき今回紹介したい香辣里の話に戻る。
ここ、香辣里も味坊系列店だが地域が異なっている。味坊と羊香味坊は東北料理をコンセプトとしているが今回の香辣里は湖南料理だった。
そもそも中国料理には様々な地域の料理があるが、一般的には
山東料理、四川料理、広東料理、江蘇料理が中国四大料理(四大地方菜)がある。
それについては改めて述べたいと思う。が
今回食べたのは中国四大料理以外の湖南料理だった。
湖南料理とは、中国湖南省の郷土料理である。この料理の大きな特徴は発酵・燻製・ハーブを使った料理であるとのこと。中国の八大料理の一つでもある。
日本でも最も馴染み深い四川料理に近いらしいが湖南料理はあまり馴染みがない。そして四川よりも辛い料理という噂を聞いていた。
そのため、湖南料理というキーワードだけでこの店にたどり着いたのだ。
エレベーターで7階まで上がり、扉が開く入店だ。
そして最も安心したのがホールスタッフが日本人だったww
と、席に通されまずはメニューを開く。
1ページ目から湖南料理についてのうんちくが書いてある。
マニアにとってこれも一つの楽しみだ。
店の歴史は浅いにせよ、受け継がれた料理で勝負をしたいと言う意気込みを感じさせる。
そんなこんなで、まずは当店の名物ドリンクメニューの中でも気になるものが
羊香トマトハイ!?(なんか晩杯屋にきたみたいw)
しかし中身は普通じゃない。かなりのくせ者だ。
クミン・唐辛子・エゴマ・胡麻をトッピングしたものらしく唐辛子よりもクミンが強烈だった。
そして、お酒のつまみにここの特徴の一つでもある
ハーブ中華の紫蘇煎黄瓜(きゅうりの大葉ロースト)熱々で旨い。
間も無くすると一番食べてみたかった角煮料理が到着。この料理は、湖南料理の特徴は入っていないが湖南省出身の毛沢東が大好物だったことから『毛氏紅焼肉(マオシーホンシャオロウ)』と言う料理名でもあった。
まさに、湖南省を代表している料理のひとつなのかもしれない。
トロトロで口の中で溶けてなくなる。まさに絶品だった。
そして、忘れてはいけないのが
香辣里炒飯(燻製豚バラの香辣里チャーハン)だ。
ここの特徴でもある燻製中華の料理で、燻製豚バラと香米(ジャスミンライス)で炒めたチャーハンだ。すごく香りが強いチャーハンだ。燻製豚の香りもいい。
冊子のメニュー表ばかりに目がいってたが、厨房の上をふと見上げると、看板メニュー的なものもある。遠くて見えにくいのでチャーハンを食べた後に気がついた。
よくよく考えたら湖南料理は辛い料理というイメージが強いと言う噂を聞いていたが先日食べた四川料理の知音食堂の方が辛かった印象があり、どうせなら辛い料理も頼みたいなと言うことで
オススメと書かれていた
燻製肉と青唐辛子卵焼きを追加オーダーした。
相変わらず早い。オーダーして2分少々で出てきた。
見た目は辛そうに見えないが意外と辛かった。
この日注文した料理で一番辛かった。
…というわけで
辛い料理を食べにきたつもりだったのだが、全く辛さを象徴するところは感じさせなかった。でもここはまた行きたいお店かもしれない。
ご馳走さまでした★
〒154-0004
東京都世田谷区太子堂4丁目23−11
GEMS三軒茶屋7F
香辣里 (シャンラーリー)